製品の包装は次のような流れで行われる。
まず、製品包装に関わる手順書を準備する。
必要に応じて製造指図書と製造記録書や包装材料、ラベル、包装作業手順を記載したSOP(標準作業手順書)を準備し、作業現場に常置する。
次に、製品および製品ラベルを準備する。
ラベルの必要枚数、空ラベルの準備、ラベル印字、ラベルの枚数確認を行う。
製品ラベルは、製品の数と一致した製品ラベルを準備する。理由は下記のように、包装作業終了後に、正確にラベルが貼られているか確認するためである。
例えば、製品100個にラベル100枚貼る包装作業の場合、作業後に残ラベル0枚なら作業完了となる。
しかし、作業後にラベル1枚余った場合、ラベルが1枚が貼られてない可能性があり再点検が必要となる。
また、ラベル1枚足りない場合、ラベルが製品に2重に貼られた、または1枚紛失した可能性があり、これも再点検が必要となる。
医薬品は、ラベル・包装が必ず必要となる。
ラベルには、製品名、成分、用法・用量、有効期限、注意事項、バーコードなどの情報が含まれまる。
これにより、患者や医療従事者が製品を識別し、適切に使用できるようになる。
ラベルが貼られていない製品は品質が保証されないため、市場に出してはいけない。
包装作業は定められた場所で行う。ロットごとに包装場所を変えてはいけない。
適切な物理的、空間的な広さがあり、清潔さを保持できる場所で包装作業を行う。
さらに、まちがい防止対策、汚染防止対策を施し、製品の品質を保持できる温度・湿度・光の環境下で行う。
包装作業は、次のような流れで行う。
間違い防止のため、包装する製品の名称、識別コード、ロット番号、保管条件を表示して行ことが望ましい。
@充填
医薬品製品は、適切な容器(ガラス瓶、プラスチックボトル、チューブ、アンプルなど)に充填される。
この段階では、正確な充填量が保証される必要がある。
Aシーリング
充填された容器はシールされる。これにより、製品が外部の汚染から保護される。
例えば、アルミ箔シール、プラスチックキャップ、ゴムストッパーなどが使用される。
Bラベリング
容器に適切なラベルが貼られる。
ラベルには、製品名、成分、用法・用量、有効期限、注意事項、バーコードなどの情報が含まれる。
これにより、患者や医療従事者が製品を識別し、適切に使用できるようになる。
C包装
ラベリングが完了した製品は、適切な包装に収められる。
包装は、製品が輸送中に損傷から守られ、品質が保たれるようにする。
例えば、箱、シュリンクラップ、ブリスターパック、アルミシートなどが使用される。
作業は、包装、ラベル貼付、梱包に関して詳細な記録を残す。社外区域に出荷するときは封かんする。
さらに、作業後の点検結果も記録する。
包装された製品は、品質管理のために検査される。
外観検査や重量測定、シールの完全性チェックなどが行われ、製品が品質基準を満たしていることが確認される。
また、検査が完了した製品は、出荷準備が整えられる。
適切な倉庫への移動や輸送の準備が行われ、流通先に送られる準備が整う。