ここでは、一例として株式会社パウレック製の粉粒体装置を示す。
錠剤の製造工程に合わせた装置が必要となる。
原料や造粒物を微細化、凝集を解す(解砕)、整粒また、液中での固形物の粉砕・分散、あるいは、油と水を乳化する工程である。
【JETMILL粉砕機(ジェット粉砕)】
一般的には5μmから20μm程度の微粒子が得られ、粉砕した粒子形状は丸味を帯びる。
造粒前工程として、原料を精密に混合したり、顆粒に添加剤を混合したり、あるいは溶媒と混合して練合する工程である。
【撹拌混合造粒装置】
ベッセル内(容器)に原料粉体を仕込み、メインブレード(撹拌羽根)による粉体の撹拌と、高速回転するクロススクリュー(解砕羽根)による解砕を行うことで、粉体原料内部に強いせん断作用が生じ、原料内部の分散がなされて精密混合が瞬時に行える。
バインダー液を上部より添加することで、混合原料中にバインダー液がせん断・分散され、液架橋力による粉体同士の結合が行われて造粒が始まる。
微粉末の原料を扱いやすい“粒”にする工程である。
【流動層造粒乾燥機】
主に排気ファンを駆動源として、温湿度が調節された空気を流動層内に鉛直上向きに流し、その気流によって流動層(粉体の流動)が形成される。
造粒操作では、スプレー装置により、粉体に結合液を噴霧して、凝集・乾燥・結合による造粒操作を行う。
原料および薬物粒子のコーティングもしくは薬物レイヤリングを行う工程である。苦味マスキング、薬物レイヤリングなど。
【転動流動造粒コーティング装置】
流動層装置の原理をベースとし、底部にブレードロータを搭載したことで、強制的に流動を促進する。
気流および粉体の流動は旋回流となり、底部に粒子が集中するため、接線スプレーにより、効率的に品質良くコーティングすることが可能。
打錠用粉末・顆粒を圧縮成型し、錠剤をつくる工程である。
【FETTE打錠機】
均一に混ぜ合わせた顆粒を打錠機に入れ、高速で回転する「うす」と「きね」で成型する。
素錠に皮膜を形成する工程である。フィルムコーティング、シュガーコーティング(糖衣)など。
【錠剤コーティング機】
W給気システムによって、錠剤層に均一かつ大風量通気が可能。新型スプレーノズルP-LAV-SPにより、ミスト濃度が均一なスプレー噴霧が可能。
錠剤に製品名や社名を印刷する工程である。
【錠剤印刷機】
異物・外観検査搭載可能(不要時はラインカメラもオプション選択可)。