製造部門は、製造ラインや設備を操作し、医薬品の実際の製造プロセスを監視・管理する。
これには原材料の投入、混合、反応、分離、精製、充填、包装などの工程が含まれる。
製品を製造するため、次に示すような多岐の項目を実施する。
<製造部門の仕事>
・製造プロセスの計画と設計
・SOPを遵守した製品製造
・設備や装置のメンテナンスと記録の確認・保管
・製造設備の洗浄確認
・キャリブレーションの実施と記録の確認・保管
・製品、工程、装置の変更内容評価
・施設と設備の適格性評価
・環境・安全管理
製造部門の仕事の基本は、文書化された手順に従って製品を製造することである。
これらの業務は、医薬品の安全性、有効性、品質を確保するために非常に重要である。
定められた手順に従って指図書を発行し、製造指図書に従って製造記録書を発行する。
製造部門は製造プロセスに関するデータを製造記録書に正確に記録し、必要な報告を行う。
手順に従って製造作業を実施し、その結果を記録書に記載する。
製造途中に行った計算や記載漏れの有無確認を行って、製造記録書を製造部門で完成させる。
製造責任者が製造記録書を照査して、製造記録書および製造内容に責任を持つ。
製造指図書や記録書を照査し、完結し、署名されていることの確認も製造部門の仕事である。
製造責任者は、製造プロセス全体を管理し、生産ラインがスムーズに動作していることを確認する。
これには製造計画の策定と実施、製造設備の保守管理が含まれる。
その仕事内容は次のように多岐にわたる。
<製造責任者の仕事>
・文書(指図書、記録書、手順書等)設定時の照査、承認
・指図書、記録書の照査
・製造部門の施設、設備、機器の管理
・製造環境、原材料・製品の保管条件管理
・品質管理
・衛生管理
・指図書、記録書、手順書の遵守の監視
・GMP適合の監視
・プロセスバリデーション、再バリデーションの監視
・逸脱、変更、不適合、回収、返品発生時の処理、調査
・原材料供給業者、製造委託業者の監視
・製造部門要員の初期および継続教育訓練
製造責任者は、製品の製造そのものばかりでなく、製造に関わる事項の維持・改善、監視、教育訓練に責任を持たなければならない。
製造プロセス全体での品質基準と規制要件に準拠するよう確認し、品質保証体系を維持する。