バイオ医薬品と従来の医薬品との比較

バイオ医薬品と化学合成医薬品の比較

 

バイオ医薬品とは、バイオテクノロジーによって作られたタンパク質のことである。化学合成で作られる従来の低分子医薬品と比較する。

 

項目 バイオ医薬品 化学合成医薬品
製造方法 細胞で生産 化学合成
製造プロセス コントロールのためにはより多くのデータが必要
(近年:製法・分析手法の進歩)
コントロール可能
製造コスト 非常に高い 低い
薬価 高額 比較的低い
製品数 約数百種類 数多くの医薬品
剤形 主に注射剤 錠剤等多種類
分子量 非常に大きい(数千〜15万程度) 小さい(多くは500以下)
構造 分子量が大きく、有効成分に糖鎖構造等の不均一性がある 明確に定義され安定した化学構造
特性解析 多面的評価が必要 物理化学的評価で明確
血中半減期 数時間〜数週間程度(IgGやアルブミン) 数時間〜数日程度
後発品/後続品 バイオシミラー(バイオ後続品)
⇒同等性/同質性の証明
ジェネリック医薬品(後発医薬品)
⇒有効成分の同一性と製剤の生物学的同等性の証明

 

バイオ医薬品の売上

 

 世界では医薬品全体の売り上げのうち約3割をバイオ医薬品が占める一方、日本では現状1割程度。日本におけるバイオ医薬品市場は、急速な成長が見込まれる。

 

医薬品製造の基礎知識

 

※2018年データ