私たちが日頃スーパーマーケットで買うカップラーメン、お菓子などは”一般食品”と言われている。
ドラッグストアなどでは、「食品」と「医薬品」を両方買うことができるが、実はこれら2つは大きく違う。
食品と医薬品は何が違うのか?
次に、食品と医薬品の違いを4つ示す。
まず、踏まえておきたいのは「人の生命に直結する」ということである。
例えば食品の場合、食べ過ぎてもお腹をこわすことはあるが、生命に直結するということは、ほぼない。
しかし、医薬品の場合、使い方、使う量(用途用量)を間違えば人体によって有害な作用(副作用)が現れることがある。
料理では、味付けを濃くしすぎても文句を言われるだけだが、医薬品製造過程においては、有効成分の原料量を間違えると、人の生命に直結する可能性がある。
次に食品と大きく違う点は、見た目では「品質の良否がわかりにくい」ということである。
食品の場合、例えばスーパーマーケットで生鮮食品を選ぶとき、色鮮やかな新鮮なものを選ぶ。
また、野菜や果物は時間が経つと鮮度がおちてしまうので、見た目で腐っているかどうか、ある程度判断できる。(冷蔵庫の奥で長い間放置されたものなど)
それに対して、薬は有効成分が正しく入っているか、使用期限が切れていないかなどの品質は外観からではわからない。
のどが渇いてジュースが飲みたいと思ったとき、食品の場合はコンビニに行ってお金を払えば、すぐに買える。
しかし、体調が悪くて薬が欲しいときはそうはいかない。医療用医薬品については「医師が医薬品を選び、医療関係者が注意事項を説明する」必要がある。
また、薬局でも服用回数や量について、薬剤師からアドバイスがある。
野菜や果物を買うときなどは、包装がなくても美味しそうにスーパーマーケットに陳列されている。
これに対して、医薬品は必ず「包装と添付文書」が必要である。
錠剤や顆粒は適切な容器に入れ、使用・保管する時の注意を記載した文書を添付して、はじめて医薬品となる。
なお、薬機法改正により、医療用医薬品については紙での添付文書の同封が廃止となり「電子化された添付文書」での閲覧が基本となった。
以上のように、「医薬品」には普通の食品や飲料とは違い、高い有効性、安全性、品質が求められる。