医薬品製造に関わる基礎知識をまとめて紹介します。原材料の発注と受入れ検査についてのレポート。医薬品の品質管理、医薬品をつくる工程で大切なことをまとめました。
原材料を入荷したら、原材料の容器から受入れ試験用のサンプルをサンプリングしなければならない。
サンプリングは、製造部門または原材料担当部門の依頼を受けてOC(品質管理部)が行う。
ただし、サンプリングに危険や困難(夜勤、環境管理室入室など)が伴う場合や、重要度が低い原材料の場合には、SOPを整備し、サンプリング教育を行った後に、他部署にサンプリングを委託することができる。
サンプリング手順はSOPを作成し、次のような項目において詳細に決めておく。
・サンプリング方法
・使用する機器
・サンプリング量
・必要なサンプル小分け
・サンプル容器
・サンプル容器の表示
・特殊なサンプル(無菌、有毒原料等)の取り扱い注意事項
・保管条件
・サンプリング容器と機器の洗浄と保管方法 等
サンプリングは単純汚染がない、あらかじめ定められた適切な環境場所で行う。
サンプリングするサンプルは、ロットを代表する容器からサンプルする。
容器が複数あれば、全容器からサンプリングし、個々に試験するのが基本である。
しかし、原材料の重要度、供給業者の信頼性、品質ばらつきの安定性等でサンプリング数を減らすことができる。
また、サンプル数は統計学的に算出する。JISに規格化されているJISZ9015(計数規準型抜取検査)は、グローバルな規格の位置付けとなっている。
サンプリングを実施した後、サンプルにはサンプルラベルを貼付する。
サンプリングした容器には、試験中ラベルとサンプリング済みラベルを貼付する。