作業員の毛髪の混入防止

毛髪の混入防止の必要性

 

 医薬品に混入する異物の中でも毛髪は、製品の回収対象になる可能性が高い重大な異物である。

 

 平均的な日本人の頭髪は10万本程度で、1日あたり数10本、このほかにも全身からの脱毛を加えると1人1日あたり50本以上脱毛する。これが製品へ混入することを避けなければならない。

 

毛髪の混入防止の為の服装

 

 脱毛した頭髪の多くは髪の中にとどまり、作業時の動作によって落下する。したがって、大切なのは抜けた毛を体から離さないことで、頭髪全体を覆うヘアーネットと帽子の着用が欠かせない。さらに、帽子の裾は作業服内に入れ毛髪が体外へ落下するのを防ぐ。

 

 作業服は、袖口やズボンの裾が閉まっている形状のものにする。また、長い手袋の着用や靴下でズボンの開口部を覆う形状にする。その他、保護具としてマスクやゴーグルなどがある。

 

 更衣時には、帽子や作業服の正しい着用を確認するために、鏡を設置し、服装をチェックをすることを指導・習慣付ける必要がある。

 

 

医薬品製造

 

 また、入室前に、粘着ローラーによる毛髪除去も重要である。このときの作業方法を示すパネルやチェックしたことを記録するシートを作成する。